(新企画3)2.ごみ処理の基本 ⑥ごみ処理施設のつくり方
私たちの暮らしからは、毎日ごみが出されます。
ごみを処理する施設がないと、私たちのまわりはごみであふれかえってしまいます。
ごみを処理する施設は、私たちが安心して暮らすためにはなくてはならないものです。
施設をつくるうえで、考えなくてはいけない大切なことがあります。
これらのことをきちんと考えることで、より良い施設をつくることができます。
①環境をまもる
ごみ処理施設の周辺環境を乱すことがない施設を計画し、つくることが大切です。
②正しく管理ができる
ごみ処理施設をどのように管理(施設の運営を行っていくこと)していくのかきちんと考えることが大切です。
③信頼できる会社が運営を行う
優良なごみ処理を行う会社が運営を行うことが大切です。
そのために、施設を作るときは無計画につくりはじめるのではなく、十分な計画を練ることが必要です。
具体的にどのように計画をしていくのか紹介します。
■施設をつくるためには地域住民の理解が必要です
施設を建設する場所の周辺に住んでいる住民の方に、施設の建設について納得してもらう必要があります。
施設の周辺に住んでいる住民の方にも、いろいろな考えや立場の人がいます。施設をつくることについて、いろいろな方の意見が一致するように話し合いをすることを合意形成と言います。
最近では、ごみを燃やすときの余熱を利用するお風呂や温水プールをつくったり、ごみや環境問題等を地域全体で共有し、ごみの減量に取り組むための環境学習施設をつくる等、地域にとって価値のある施設になるようさまざまな取り組みを行うケースが増えています。
こちらでは、ごみ処理施設がどのように整備されるのかを学びます。
私たちの衛生的な暮らしを維持するためになくてはならないのが廃棄物処理施設です。
ところが、近隣にごみ処理施設が建設されることがわかると、反対運動が起こることもあるように、あまり好かれていないのが現状です。
ごみ処理施設は地域の環境衛生を確保するだけでなく、災害時の復旧活動展開の基礎となるような防災拠点としての役割も兼ねています。
また、ごみ処理施設は以下の役割を担うことで地域の皆さまに安全と安心を提供し、資源循環型社会の実現する上でなくてはならないものです。
①強靭性に加えて災害時もごみ収集体制が確保される。
②ごみ焼却施設の稼働に伴い発生するエネルギー(電力・熱)を、災害時も安定して供給できる。
③地域の防災上の必要に応じて、エネルギー供給により防災活動を支援できる。
こちらでは、どのようにごみ処理施設の計画が立てられ建設されるのかを示しました。
■施設整備計画
人の暮らしにおいて重要な環境保全、資源保全の視点から、廃棄物を適正に処理するための合理的な廃棄物処理計画を立案し、それを受けて「施設整備計画」を策定します。施設計画を策定するうえで、整理すべき事項を以下に3つ示します。