(新企画3)4.写真で見る工場見学 ②一宮市リサイクルセンター(リサイクル施設)
一宮市リサイクルセンターは、愛知県一宮市にあるリサイクルのための中間処理施設です。
施設の概要はつぎのとおりです。
■施設の名前
一宮市リサイクルセンター
■施設の位置
愛知県一宮市奥町字六丁山52番地
■処理できるごみの量
60トン/5時間(不燃粗大ごみ51トン、空き缶・金属類9トン)
■施設の全景
一宮市リサイクルセンターでは、つぎの図のように不燃ごみ、粗大ごみ、資源(空き缶・金属類)を処理しています。
【不燃ごみと粗大ごみから鉄とアルミを取り出す流れ】
集められた不燃ごみ、粗大ごみから鉄とアルミを取り出しています。
取り出す流れはつぎのとおりです。
【空き缶と金属類を中間処理する流れ】
集められた資源(空き缶・金属類)は、再生工場に運んでリサイクルをします。
効率的に運ぶための処理の流れはつぎのとおりです。
よくある質問とこたえです。一緒に答えを考えてみましょう!
Q1
リサイクル施設に持ち込んではいけないごみがあったらどうするのですか?
A1
リサイクル施設では、持ち込まれたごみを破砕する前に作業員が確認しながら処理に適さないごみを手で取り除いています。ごみを出す一人一人がルールを守らなければなりません。
Q2
リサイクル施設で処理した資源ごみはどうしていますか?
A2
種類ごとにリサイクル原料やリサイクル製品をつくる会社が引取ります。
その後、引き取った会社が、さらに加工を行い、リサイクル原料や製品を製造し、色々な分野で再利用しています。
皆さんも買い物をするときにリサイクル製品や再生品と書かれた製品を見かけたら、積極的に利用してくださいね。
処理の流れにしたがって、写真で工場を見学してみましょう!
1.プラットホーム(クリック)
▲プラットホーム全景
■家庭から排出された不燃ごみ、粗大ごみ、空き缶、金属類等が運び込まれてくる場所です。
■運ばれてきた各種ごみは、種類ごとにコンテナや貯留ヤードに分けて保管されます。
■作業員が破砕機に投入できないものを取り除いたあと、処理の工程に進みます。
【数字で見てみましょう!】
■1日に集まってくるごみの量
令和4年度は1年間に約7,200トン(1日に約20トン)の不燃ごみ・粗大ごみが一宮市リサイクルセンターに運ばれてきました。
Q1
粗大ごみで処理するのが大変なごみは何ですか?
A1
一つは、スプリング(ばね)入りのベッドのマットレスです。
大きなマットレスはそのまま破砕機の中に入れることができません。また小さいものでもそのまま破砕機に入いれると機械にからまって故障してしまいます。
そのため、人の手でマットレスを解体し中のスプリングを1個1個取り出していく必要があります。
もう一つは、電動式マッサージチェアです。
マッサージチェアも破砕機の中に入れることができません。そのため人の手で解体しなければならず、資源を取り出す作業工程に手間がかかります。
Q2
電化製品はどのように処理しますか?
A2
電化製品のうち、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機、エアコンは家電4品目と言い、家電リサイクル法という法律で資源を有効利用するために、品目毎に回収する方法が決められています。
一般的には、買い替えをするとき等に処理をするためのお金を支払って、不要な家電製品をお店に引き取ってもらいます。
このほかには、パソコンやゲーム機、炊飯器や掃除機などさまざまな小型の家電製品についても、リサイクルをして金属などを取り出し有効に活用をすることが法律で決められています。
回収する方法は、住んでいる地域によって決められているのでルールに従って出しましょう。
公共施設や市役所等に、回収ボックスを設置しているところもあります。
2.一次破砕機(クリック)
▲一次破砕機
■不燃ごみ・粗大ごみを粗く砕きます。
■内部には、木材やプラスチック等も砕くことができるカッターの刃が横に二列に並んでいます。
【数字で見てみましょう!】
■粗く砕かれた後のごみのサイズ
40㎝以下になるまでごみを砕きます。
Q1
一次破砕機に投入できないゴミはありますか?
A1
コンクリート、金属チェーン、マットレス等の硬い物や切断しにくい物が苦手です。またガスボンベや引火性スプレー缶等など、砕くと危険な物は投入できません。
3.二次破砕機(クリック)
▲二次破砕機
■一次破砕機で粗く砕いたごみを細かく砕きます。
■内部には、固いものも砕くことができるハンマーが縦に並んでいて、高速で回転します。
【数字で見てみましょう!】
■ハンマーの1分間の回転数
二次破砕機のハンマーの回転数は1分間に300回です。
Q1
なぜ一次破砕機で砕いた後に、二次破砕機でさらに細かくするのですか?
A1
ごみを小さく砕いた方が、鉄やアルミを資源として、取り出しやすくなるからです。二次破砕機だけでごみを細かく砕こうとすると、長い時間がかかります。また破砕機に大きな負担をかけるため故障の原因にもなります。
4.不燃ごみ・粗大ごみ磁選機(クリック)
▲不燃ごみ・粗大ごみ磁選機・風力選別機・破砕物コンベヤ
■細かく砕いたごみから、鉄が磁石にくっつく性質を利用して、鉄を取り出します。
■取り出した鉄は、再生工場に運ばれ再利用されます。
磁選機と一緒に、つぎの機械が設置されています。
■風力選別機
風の力を使って、細かいチリやほこりを取り除きます。
■破砕物コンベヤ
細かくしたごみをつぎの機械まで運びます。細かくしたごみが飛び散らないように、コンベヤは金属でおおわれています。
Q1
どのくらいの量の鉄を取り出しているのですか?
A1
令和4年度は1年間に約470トンの鉄、約80トンのアルミを取り出しました。
5.粒度選別機(クリック)
▲粒度選別機
▲粒度選別機内部イメージ
■内部に設置された回転するドラム(ふるい)を使って、鉄を取り出したあとの細かいごみを種類ごとに分けます。
■分ける種類は、可燃物(燃えるもの)とアルミが混ざったもの、不燃物(燃えないもの)、可燃物の3種類です。
Q1
3種類に分けたあとはどうするの?
A1
不燃物は一宮市内の最終処分場に埋め立てます。可燃物とアルミが混ざったものは、粒度選別機の後ろにあるアルミ選別機にて、アルミのみ回収し、建築資材等にリサイクルします。残った可燃物はコンベヤで焼却施設まで運び、燃やします。
Q2
どうしてドラムが回転すると分けることができるの?
A2
ドラムは直径20㎜と120㎜の穴が並んだふるい構造になっています。ガラスや茶碗、湯呑等の陶器類は、二次破砕機でかなり細かく砕かれます。一方、木材等の可燃物は、おおまかな大きさに砕かれます。この砕いた後の大きさの違いを利用して、ごみをふるい分けます。
6.アルミ選別機(クリック)
▲アルミ選別機
■アルミは通常、磁石にくっつくこともなければ反発することもありませんが、高速で回転する磁石に近づけると、アルミと回転する磁石の間に反発力が生じます。この力を利用して、アルミと可燃物の混ざったごみから、アルミを選別して取り出します。
■取り出したアルミは、再生工場に運ばれ再利用されます。
Q1
取り出したアルミはどのような製品に再利用されるのですか?
A1
回収されたアルミ類は再生工場に運ばれアルミ缶、アルミサッシ、自動車部品等に生まれ変わります。